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zoom RSS 風邪の治療なんて言うけれど…:ホントは多くの医師はわかっていない

<<   作成日時 : 2014/11/25 08:44   >>

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人はよく風邪をひきます。25年ぐらい前に読んだ小児科専門誌には”全世界でみると、人の子どもは平均で年12回も風邪をひく。成人なら年に4〜5回程度だ”と書かれていたのを覚えたいます。そんなに風邪をひくなら、教科書にも風邪のことは詳しく載っているだろうと思って風邪のページを開いてみると、1000ページを超える小児科の教科書はもちろん、1600ページを超える内科の教科書も風邪に関する記載は1ページにも満たない記載しかありませんでした。

それでは今の医学の教科書はどうかと言うと、まったく変化がありません。昔も今も、風邪は”普通感冒Common cold”であり、かぜ症候群ともいい、ウイルス性の上気道炎であり、すべて急性疾患であると書かれています。つまり、慢性上気道炎などという風邪は存在しないわけです。ほぼすべての教科書に”風邪は年中みられる急性疾患で、晩秋から冬場、春先に多く、1週間から10日程度で自然治癒する予後良好な疾患”としてまとめられています。つまり、治療しなくても多くは後遺症もなく自然に治る病気だというわけです。

世界的に有名な”ネルソン小児科学”という教科書など有名な書物には、先進国のことを念頭に書かれてはいますが、”幼児は1年間で平均6〜7回は普通感冒になり、10〜15%の小児は少なくとも年12回以上は罹患する”と書かれています。

でも、昔も今も教科書には普通感冒、つまり、風邪に関する詳しい記載はなく、治療法についても自然治癒するから対症療法を必要に応じて行うとは書かれていても、それぞれの薬に関してはほとんど情報は書かれていません。

つまり、基本的に多くの医師は風邪についてちゃんと学ぶ機会はなく、先輩たちが経験的にやってきたことを真似するだけで、科学的な情報に基づいた治療方法を知っている医師はそれほどいないのが現実なのです。

しかも、実際に風邪について詳しく調べている少数の医師たちは、”風邪を正確に診断できる特異的でかつ臨床的に有用な検査法はない”という事実を知っています。つまり、風邪という診断を正確に行う方法はないんです。

では、どうやって風邪だという診断をするかとうと、同じ症状、よく似た症状を示す他にもあるいろいろな病気がないことを診察や検査や問診などいろいろな方法で否定する除外診断で行うわけですが、多くの場合、検査は役には立ちません。やたら採血をしても、それで十分な診断根拠にはならないことが知られているばかりか、過剰診療になる可能性を心配する医師すらいるのが現実です。

”風邪は万病のもと”と言いはしますが、本当にいろんな万病のもとになる風邪ひき患者はそうはいません。大人なら90〜95%は本当に自然治癒します。

子どもの場合もほぼ同様ですが、合併症がまったくないまま治るのは50-75%程度でしょうね。でも、合併症が起きても大人と同じように自然治癒しちゃう子の方が多いんです。

確かに、中耳炎や熱性けいれん、下痢や嘔吐に伴う脱水などは比較的多くみられる合併症ですし、稀ながら脳炎や脳症、髄膜炎、心筋炎などの重症度が高くて治療の必要度も死亡率も高い病気もありますが、それはやっぱり稀で、100人に1人より少ない頻度です。

よくネットで病気になる確率や合併症になる確率を検索している人がいますが、それは無意味です。確率として数学的に固定した数値は病気に関しては統計学的には正しく出せるほど今の科学水準は高くありません。いや、むしろ、科学水準が高くなればなるほど確率を求めるのにはより厳密さが求められて正確に確率を算出することがますます困難になるかも知れません。そんなわけで、医学、医療の世界では確率ではなく、頻度を使います。つまり、それだけ不確かさがつきまとうものなんです。人体はロボットではありませんから、というと言い訳のようになりますが、機械じかけのロボットならより正確に確率を計算できるのは確かだと思います。

さて、そんなわけで、医師もよくわかっていない人の方が多い風邪という病気を治せるのかどうか、という話を次回は書きたいと思います。

そうそう、かぜ症候群(普通感冒)は上気道に炎症が起きる主にウイルス感染が原因で生じる急性疾患であり、胃腸は風邪をひきません。にもかかわらず、胃腸風邪という医学的にあり得ない言葉を使うあほな医者もいます。かぜ症候群に伴う胃腸症状は感冒性胃腸症と呼ばれる機能障害であり、急性胃腸炎はウイルスや細菌あるいはなんらかの毒素によって胃腸が炎症を起こして機能障害を起こすという違いがあるのですが、その区別が出来ないお馬鹿な医者がいるのも事実です。そういうお馬鹿さんたちは、疾患の定義を正しく理解できていないという自覚がないと言ってよいでしょう。

つまり、医師の中には”自分は風邪というものが実はよくわかっていないのだ”という自覚がない藪医者がかなり多いんです。実は、それが最も大きい問題なのですが、それについては次回以降の話で理解できる人には理解してもらえると思います。

のんびり、気が向いたときに話を続けます(笑)
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「機能性胃腸症 レイプ」という実在しない病気とレイプの関係を検索してアクセスしてきた変な人物がいました。変態か何かの妄想ですかね?
矢吹  徹
2014/12/14 21:50
↑機能性ディスペプシアという病気なら、ありますけど、不正確な病変をふりまわす変な人物がいるんでしょうか?機能性胃腸症という正式な病名はありません。

機能性ディスペプシアとは”症状の原因となるような器質的疾患がないにもかかわらず、食後のもたれ感や早期満腹感、心窩部痛、心窩部灼熱感のうち1つ以上の症状があり、これが6か月以上前に初発し、3か月以上続いているもの”という定義があります。さらに、食後愁訴症候群、心窩部痛症候群、慢性突発性悪心群に分類されていますが、レイプなどの心的外傷に関する話は治療ガイドラインや診断基準にも明記されておらず、高齢者にも男女いずれにもみられる疾患です。
矢吹 徹
2014/12/16 17:01

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