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zoom RSS ロタウイルワクチン接種による腸重積症の発生頻度、定期接種化の話など

<<   作成日時 : 2015/02/24 22:12   >>

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最近、いくつかの学会を通して、厚生労働省がロタワクチンなどいくつかの予防接種を任意接種から定期接種に変更する計画を進めるかどうか、審議を本格化させており、ほぼ定期接種化が決まったワクチンもあるようだという話を聞きました。

定期接種は任意接種と違って強制的に受けさせられる、あるいは、どうしても受けなくてはならない予防接種だというイメージでとられている人が少なくないようです。

でも、実際の法律上は、公費で定期的に行うワクチン接種を定期接種と呼んでおり、自治体ごとに決まった方法で決まった対象年齢の希望者に実施する予防接種だという定義しかなく、どうしても受けたくない人に強制的に接種を受けさせる権限は誰にもありません。

あくまでも”希望するすべての人に公平に公費で予防接種を受けてもらおう”というのが、定期予防接種の基本精神です。

厚生労働省の予防接種副反応部会にGSKとMSDから提出されたロタワクチン接種後の腸重積症の報告がまとめられたそうです。

GSKは2011年11月21日〜2014年9月30日までに報告された症例で、MSDは2012年7月20日〜2014年9月30日までに報告された症例です。その内訳は、GSKが89万人,MSDが36万人で,計125万人となります。

これらの報告で認められた腸重積症例数を100万人に対してロタワクチンを接種したときの発症数に統計学的に変換すると、つまり、ロタウイルスのワクチンであるロタリックスとロタテックによって腸重積が発症する頻度は、次のようになるそうです。

ワクチンと腸重積の因果関係が否定できない症例数  95例
ワクチン初回接種後0〜6日以内の発症例  25例
外科手術例               10例
腸切除例                2.5例

(注)外科手術例と腸切除例のほとんどは初回接種後0〜6日以内の発症例のようですが、データは現時点では公表されていません。

その昔、生ワクのポリオ、100万に数人の麻痺が出現することが問題にされ、接種中止に追い込まれました。

麻痺と外科手術の重大性はどのように判断するべきなのかは詳細な資料は他にはなく、おそらく誰にもわからないと考えられますが、ロタワクチンの接種前にはこの数値を保護者に開示する必要があると思います。

きちんとデータを示し、多くの人が納得しないと定期接種化をするのは、乱暴なのではないかと思う次第です。

ロタワクチンを推進する人々は異口同音に”ロタワクチン接種でかなりの高頻度で重症ロタウイルスは予防できる。確かに接種しても軽症のロタウイルス胃腸炎は無くならないが、死亡例は確実に減る”という主張をされます。

でも、私は27年ほど小児科医をしていますが、ロタウイルスによる胃腸炎で死亡した子どもを一度もみたことはありません。ロタウイルスによる急性胃腸炎は初期治療が大切で、適切な手当を早めにしておけば、重症化はしません。初期から嘔吐を繰り返して脱水を起こして受診してくる例もありますが、初診時の対応がきちんと出来て嘔吐を軽減し脱水を適切に治療すれば重症化しません。

医療資源に乏しい不衛生な発展途上国では初期対応を適切に行うための機材や医薬品がなくて重症化する例は確かにたくさんあります。でも、日本のような豊かな国では、そういう医薬品や機材がなくて手当が出来ないなんて、どんなに医療過疎の地域でもあり得ません。点滴用の乳児に使える細い針と補液があればいいんです。高度先進医療はこういう場合には不要です。

医師のレベル向上の方がこの疾患の軽症化にはよほど重要いますが、それは実現が困難なのかも知れません。
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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
ロタワクチン接種児の家族としては「ロタワクチン接種後の7日間は繰り返す嘔吐があればエコー検査ができる施設を直ちに(できれば12時間以内に)受診する。この際ロタワクチンを接種したことを必ず担当医に伝える。」ということは最低限知っておくべき知識だと考えられます。

ロタテックよりもロタリックスの方が、若干は腸重積の頻度が低いようですが、数字として確認は出来ていません。
矢吹 徹
2015/02/26 08:39
日本では1例でも死亡例が出るとロタワクチンが市場から消え去る可能があるとも言われています。

ちなみに、ロタリックスで腸重積になった場合、開腹手術となったのは5例で開腹率は20%だそうです。
矢吹 徹
2015/02/26 08:41
日本ではすでにロタリックスとロタテックで計100例を超えるワクチン関連の腸重積の報告があることがわかっています。接種後14日以内の腸重積に限定しても、ロタリックスで1,000,000人への接種で46例、ロタテックで400,000人への接種で31例、計1,400,000人の接種で77例になるという数値を示している小児科医も日本国内にいます。多少の誤差はあると思いますが、全体では18,200人に1人の発症だという話もありますから、過去のアメリカでの事例を考えると、日本ではロタワクチンは一時的に中止しようという動きがあっても不思議はないのですが、実際にはなにもないようです。やっぱり、日本の医療はワクチンも含めて後進国レベルですね。他にも同じことを言って嘆いている医師は全国にいます。
矢吹 徹
2015/03/26 08:30

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